2008年4月12日 (土)

自分がどの点で最高の力が発揮できるか

新年度が始まりました。

私が勤務する施設でも最初の職員会議(今年度からこの会議のネーミングが「パワーアップミーティング」となりました)が開かれ、席上、今年度の経営方針について発表しました。

http://www.meiroh.com/ceo/2008_keiei.html

このパワーアップミーティングの議長を務めた職員が、私の経営方針発表後に、ミーティングに出席している職員に次のように語りかけました。

「自分はどの点で最高の力を発揮できるか、を言ってください」「この経営方針を受けて、この中の項目から、今年は何をどう実践したいのか、言ってください」

プラス発想を引き出す素晴らしい会議の進め方です。そのあとに続く職員の発言も、この議長のスピリットを受けて、自然に良い発言となりました。

……「良い発言」って何? とお考えのあなたに……

笑顔で発言している言葉は、それだけで良い発言です。

改めて自分の周囲を見回してみてください。良い発言はいつも笑顔とともにあります。

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2007年6月 4日 (月)

ハッピー実現プロジェクト

私の勤務する施設の欠点は、汚いことでした。職員のだれもが自分の家族をこの施設の利用を勧めたく思わないというのが実情でした。

施設運営の理念は、それなりに一流を目指していて、ISO9001の認証を獲得するなど高度な取り組みに熱心でしたが、足下の掃除ができていなかったのです。

何とかしたくてもだれも何ともしない……このようなことが続いていました。

職員にとってもお客様(利用者)にとっても不幸な事態でした。

当然のことですが、今までに何度も職員会議で、清掃の手順を定めて分担を定めて取り組んできたのですが全く長続きしなかったのです。

先月25日の職員会議で、変化が起こり始めました。

「ハッピー実現プロジェクト」がスタートしたのです。今後この施設では清掃のことを「ハッピー」と呼び、だれもが気持ちよく豊かに暮らし、働ける生活環境を再構築するという目的のプロジェクトに取り組み始めました。

企画提案した職員の「職員の離職の原因も突き詰めると劣悪な職場環境にある」との着目により、プロジェクトの目的と共に目標、期限が定められ、遂行のための組織としくみが作られました。

職務のプロセス化が進むことになりました。

毎朝のミーティングの時に「本日のハッピー担当は○○と□□です。皆さんが気づいているハッピーでない箇所がありましたらこの場で報告をお願いします」という発言がここ数日続いています。

また「月末大掃除」と呼んでいたことが「大ハッピー」と職員の誰もが呼んでくれるようになりました。

組織には、瞬間的な変化というものが、起こりうるのだということを再認識しました。

私の勤務する施設は、劇的に変化しつつあります。

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2007年4月17日 (火)

ファン感謝デー

ほとんどの福祉施設・事業所では、保護者会とか家族会とか後援会とかいう組織をお持ちではないでしょうか。

私の勤務する施設でも、年に4回、保護者会・保護者説明会を開催してきました。施設の取り組み方針とか、サービス利用顧客がどのような日常を施設で過ごしているかという現況とか、法律改正・制度改正の説明とかを保護者の皆様に向けてお知らせします。また保護者と施設職員との個別面談の時間を用意したり、一緒に食事をする時間を作ったりもします。

毎年4回ずつ(3ヶ月に一度)開催していますが、法律や制度の改正のこと以外には、なかなか新たな企画を考えることなく、保護者の皆様のお気持ちを伺う場となっていました。

そこで、いままでとは異なる新しい試みをしたいと、リーダー職員に持ちかけたところ、2007年度は「保護者会・保護者説明会」に代えて『ファン感謝デー』を実施することになりました。

保護者は『ファン』なのです。ファンだからこそ、施設の提供するサービスを利用し続けてくれます。また施設を物心両面で支えてくれます。

ならば、施設の職員が総力を挙げてファンに感謝するイベントにしよう、施設の職員がサービス利用者やそのご家族に対して心から感謝していることを、はっきりと伝えていける内容を作り上げていこう、このような方針です。

保護者の皆様の不満・クレームに耳を傾け、丁寧に対処していくことは、とても大切なことですが、それだけでは職員はへこんでしまいます。

いっそのこと、保護者の皆様の喜びの声をたくさん集めることにしよう、としたのです。そのためにはどうしたらよいか……。

まず私たち職員の、保護者の皆様に対する感謝の気持ちを明確に表す必要がある、と考えました。喜びを得たかったら、まず喜びを与えよ、です。

保護者の皆様への感謝の気持ちを「ファン感謝デー」において、どのように表現していくか、どのようにはっきりと伝えていくか、これから約2ヶ月間の準備期間がとても楽しみです。

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掲載されました!

ニュースがあります!

拙文が『知的障害福祉研究 さぽーと2007年3月号』に掲載されました。

3月号で「障害者自立支援法への移行後の施設の状況」という特集が組まれ、その中で「新体系移行は大チャンス」というテーマで掲載されております。p24~26。
ご興味のある方は是非ご覧ください。

月刊誌『さぽーと』購読は、財団法人日本知的障害者福祉協会出版部までお申し込みください。連絡先03-3438-0467(出版部)
年間購読料は6,300円(1部580円)福祉協会会員施設職員は5,000円(1部470円)です。

ニュースです!!

私の勤務する施設の状況が『月刊福祉2007年5月号』に掲載されました。

5月号から「福祉サービス最前線」というシリーズが始まり、その第1回「知的障害者授産施設の新サービス体系への移行」に採りあげられたのです。p58~61。
ご興味のある方は是非ご覧ください。

『月刊福祉』購読は、全国の書店、都道府県社会福祉協議会または全国社会福祉協議会出版部(FAX03-3581-4666 住所氏名と電話番号、購読開始月号と冊数をFAXすれば請求書が届きます)
定価1,020円 定期購読は送料無料。

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2006年12月23日 (土)

個別の意味

私の勤務する施設で今日クリスマス会が開催されました。外部から演芸のプロをお呼びしたり、職員が歌、劇、器楽演奏、舞踊、マジックなどを披露しました。

最後にサンタクロースからプレゼントが全員(約70人)にわたるのですが、ほぼ3時間にわたるクリスマス会の最後になると、見る方も疲れてきますので、スムーズなプレゼント配りが求められます。

ところが職員が一人ひとりの名前を呼んでいるのです。もう少し効率的な方法があるのでは……と見ていたら、顧客が受け取っているプレゼントの袋の中身がそれぞれ違うようなのです。なかには、洗濯カゴを受け取っている方もいるのです。

周辺にいた方に聞いてみました。すると今回はすべて一人ひとり中身が違うのだそうです。しかもクリスマスのプレゼントに何かほしいかと事前にインタビューを受けたようです。

私は感動しました。自分の施設の職員ながらほんとうに誇りに思います。

個別ってこういうことなんだなと思います。それまでの全員に同じものを配るとか、男性と女性に分けてその中では同じものを配るとか、当然にしてきたことでしたが、今回施設職員が自発的に考えて、取り組んだ結果がこのようなプレゼントの形態になったわけです。

金額は千円程度でも、一人ひとりの中身を全部本人の希望に合わせて変えるなんて簡単にできそうでできません。

でも目の前でプレゼントをうれしそうに受け取っている姿、そして隣の方と比較しながら見ている姿をみると、どのようなプレゼントを受け取ったらうれしく思うだろうかと準備段階で考えていた職員の姿が想起され、ほんとうに頼もしく、またうれしく感じました。

隣の人と同じものをプレゼントで受け取ることが当然だなんて、自分自身は決して思いません。またもしそうなら、あまりうれしくありません。(バレンタインなんて特にそうですよね)

だからこそ、そのことに気づき、自発的に(私自身プレゼントが配られるまで全く知りませんでしたので)取り組んだ職員に大きな拍手を送りたいと思います。

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2006年12月13日 (水)

自分の人生の中で一番輝いていたとき

10日快晴の朝、さいたま市へ授産振興セミナーの講師として呼ばれていってきました。

休みの日を返上して、自分でお金を出して研修する人を前にして、ほんとうに頭が下がりました。

授産事業は施設の中で障害者の人々に働く場とチャンスを提供して、かつ給料(工賃)を支払っていく事業です。

その事業を活性化していく模索をし続ける受講者の皆さんの顔の中にはいろいろな表情が見て取れました。

その皆さんに向けて、売るための行動と商品の品質を高める行動とは別物として考えるべきではないかという示唆をいたしました。

自主製品(自施設で製造・生産できるオリジナル製品や商品)がないと悩まれる方がいる一方で、施設にある製造・生産設備が手かせ足かせになっていると悩まれる方もいるのです。

何を作るか、という悩みを越えて「どう売ろうか」という段階にたどり着くのは実は容易なことではありません。販売は商品そのものが持つ魅力(商品力)で決まるものと考えがちだからです。

さて、このような授産事業が福祉の現場で展開されているときに、もう一つ大きな難しさがあります。それは「販売」「製造・生産」という行為と「支援」という行為をどのようにバランスをとるかということです。

結論から言うと、このことのバランスをとる、ということに悩んでいるということは、両方ともうまくいっていません。たいていは、両方うまくいくか、両方ともダメかです。支援が天下一品なのに販売がまるっきりダメなんてことはありません。逆に販売力がないような施設は残念ながら支援もよい結果が出ていないのです。

このあたりの目標設定にはトップの意識が強く問われるところです。

「顧客満足」は当然のことであってサービスのスタート地点です。顧客が不満を抱いている状態を「サービス」とはいいません。「顧客が満足すること」を超えたところにあるものを目指さないと、結果として顧客満足というスタートラインに立つことはできないのです。

障害者が「この施設で過ごしていたときが自分の人生の中で一番輝いていたときでした」といつか語ってくれるような施設サービスを提供することが私の夢です。

受講者の皆さんのなかからもこのようなサービスを展開される方が多く生まれることを祈りながら会場を後にしました。

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2006年10月19日 (木)

たかがコーヒーかもしれませんが

私の勤務する障害者施設は10月から障害者自立支援法による新事業に移行しました。入所施設でありながら新事業へ移行する例は少ないようで、実際に移行してみるとさまざまな景色が見えてきます。

来年10月以降の国保連による一括利用料請求事務が始まるまでは、個別に市町村に対して利用料請求をしなければならなくなりました。請求期限や入金のタイミングは市町村ごとに異なりますので神経を使います。加えて請求事務関連専用ソフトの対応が遅れるものですから……事務スタッフは大変です。

「だから様子を見ればいいのに……」という嘲笑が聞こえてきそうです。が!負けずに頑張りますよ。

利用料請求について市町村ごとにどのくらい違いがあるのかをここ数日市町村窓口を訪問して調査しています。結果は徐々にまとまりつつあります。

20以上の市町村窓口を直接訪問してみると、いろいろと気づくことがあります。ある市では、訪ねた場所が違うからと、そこの窓口の職員さんが、さっと案内に歩き始めました。感動です。言葉で行き方の案内をするだけが普通ではないですか。それをさっと歩き始める、こんなことにも感動します(めったにこんなにやさしいサービスを受けないからかもしれません)。

椅子に座るよう勧めてくださるところとカウンター越しに立ったまま対応されるところと、いろいろ違いがあります。椅子に座る、たったこれだけのことのようですが、たくさん移動してきた者にとってはうれしい一言です。ましてやコーヒーを出してくださるなんて感動の極みです。飲み物を出してくださるところは10%に及びませんから、来客から受けるイメージは、まさに雲泥の差です。

自分の施設でも、来客に椅子を勧め、コーヒーを差し出すことは、たとえ飛び込みのセールスであってもできるだけしていますが、このときコーヒーだけでなく、お茶かコーヒーか紅茶かの好みを伺ってさし上げられたなら最高だな、と思いました。早速同行した総務部長に話しました。来客へのおもてなしにも気を遣う必要があると感じます。

実は数年前、施設の製品の営業に県内各施設を訪問したことがありました。さまざまな違いがあることに気づきました。そのときも来客に「椅子を勧めること」「飲み物をさし上げること」は最低限必要なことだと感じたことを思い出しました。

で、今回の市町村窓口訪問で、たった1ヵ所コーヒーを出してくださったところの「庁舎」が一番立派だったのです。もしかしたら立派な庁舎が素晴らしいサービスを産み出す「秘密の要素」なのかもしれません。

庁舎の質とサービスの質はきっと何らかの関係がある、と感じました。

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2006年8月12日 (土)

3300人の思い

 8月1日は私が勤務する施設の創立記念日です。毎年この日に「夏まつり」を開催しています。この夏まつりの開催意図は「できるだけ多くの地域の皆様においでいただくこと」です。施設を利用されているご本人とご家族に楽しんでいただくことはもちろんですが、それとは違う目的が一番にあるわけです。

 障害者施設のイベントに、地域の方々が「行こう」という気持ちは何によって生じるのでしょうか。毎年毎年の開催に向けて、このようなことを考え続けてきました。

 数年前に初めて開催したときは、500人の集客を目標にしました。それ以来、毎年目標を高く掲げ続けてきて、今年は目標の2700人を大きく上回る3300人の集客を達成したのです。ご来場いただきました皆様にはほんとうに感謝申し上げます。

 うわまわった600人という数字は、最初の年の目標である500人を超えるものでした。2千人、3千人を集めるには、どのようなしくみとどのような準備とが必要かということを施設の職員一人ひとりが着実に身につけてきたからこそ、運営が可能になったのです。

 今年の夏まつりは、2つの目標を掲げました。ひとつは無事故。おいでいただいたすべてのお客様に怪我のないイベント環境を提供することです。もうひとつは集客目標2700人です。

 二つめの目標は、大きく達成しました。122%の達成率です。

 一つめの目標は、残念ながら未達成でした。お一人が擦過傷を負い、医務室で治療を受けられました。軽傷でした。本当ならば事故ゼロと評価してもよいのかもしれません。しかし怪我のない環境の提供を目標にして準備したからこそ、軽傷1名で済んだのです。さらに安全なイベント環境の構築に向けて再検討をしなければなりません。

 軽傷者1名で済んだのは、事故ゼロに向けて取り組んだことに対する「神様からの最大のプレゼント」であったと思います。

 楽しい夏まつりを多くの方に過ごしていただくことができました。楽しみ方はそれぞれです。食べる楽しみ、観る楽しみ、作る楽しみ、買う楽しみ、遊ぶ楽しみ、踊る楽しみ、ねらう楽しみ……さまざまです。

 しかしおいでいただいた3300人の皆様の思いに共通すること、それが安全に過ごしたいという思いです。すべてに優先することが「安全」です。

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2006年5月25日 (木)

大きくする

 障害者自立支援法が施行され、第1回目の利用料金の請求事務が終わりました。そろそろ10月以降に始まる新事業への移行についての結論を出さなくてはなりません。

 施設長としてこの障害者自立支援法を「最高の追い風」ととらえなければなりません。いまこそ法人の規模、施設のサービス提供体制の拡大をはかりたいと考えます。いわゆる「入所施設」は拡大できません。地域移行の名のもとグループホーム等への分散移行が国の施策として進められているからです。

 この「分散移行」という表現、とってもよろしいと感じませんか。地域移行といっても受け皿整備を保証することなく強引に進める施策の姿は、まさに施設つぶしに他ならないのですが、「施設つぶし」と表現するとなんだか事業者がだだをこねているような気がするのです。グループホームが地域生活の体現だと考えている方への皮肉を込めて「施設からの移行」を「分散」と呼びたいと考えます。

 さてこの分散施策によって、宿泊サービスと、昼間のサービスの分離も行われますので、施設サービスの拡大は、昼間サービスの拡大を意味します。昼間のサービスをいかに拡大するか、そしてその拡大目標をどこにおくか。

 障害者施設の「地域一番店」を考えてみたことがありますか。シェアの目標値から自施設のサービス規模(定員)考えたことがありますか。地域一番店になるための目標シェアを19.3%→26.1%→41.7%と段階的に設定していき、施設経営の安定化を図りたいと考えます。

 障害者自立支援法は「事業者規模を拡大する」「大きくする」という視点でみれば大いなる追い風です。

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2006年3月24日 (金)

自発的にやりたいと思うことは100%正しい

 障害者自立支援法の施行を目前にして、私の勤務する施設でも障害福祉サービスを利用する障害者ご本人、そのご家族の方(私どもの施設では「お客様」とお呼びします)に制度変更の中身のご説明と、利用料のしくみの変更(応能負担から定率負担に変わります)に合わせた契約変更の準備に追われています。

 報酬が下がる中、どのように収益性を保つかの正念場がやってきたようです。

 いままで、社会福祉法に盛り込まれた「障害者サービスの第三者評価」への取り組みとして私の勤務する施設では独自にISO9001を採用し、その認証を受け、半年に一度の外部機関の審査を受けながら継続的改善に取り組んできました。2002年の12月に初めての認証を取得し、昨2005年12月に更新登録をしました。障害福祉サービスの提供事業者として、サービスの品質改善に取り組むことは当然のことと考えてきたのです。当然その費用も決して安いものではありません。ですが、事業者として当然負担すべきものと信じてきました。

 新しい障害者自立支援法のなかには、このような事業者の取り組みを評価するしくみはありません。

 事業者が「サービス」そのものの品質改善にとりくんでもそれは評価されません。評価の指標はいろいろあるのですから、その指標に品質改善への取り組みが採用されなかったとしても、それはそれでしかたありません。

 むしろ事業者としては、利用実績払い方式(日払い方式)の制度に対応し、適正な報酬を獲得するために別な視点からの取り組みが求められています。

 私の勤務する施設では、職員のパーソナリティを活かした周辺事業(中心事業は障害福祉サービス事業です)の開拓を進めるつもりです。中心事業と周辺事業との協調の中で、企業としての永続性を求めています。

 そこで、どのような事業を展開しようかと考えましたが、ふと気づくと、実は周辺事業への布石は数年前から、施設の職員によって進められていたことに気づきました。

 しかもその布石は、施設長である私の指示があったからなどではなく、職員自らの希望によって選ばれ、進められていたのです。

 まず、1点。私の勤務する施設は「知的障害者授産施設」ですから、利用されているお客様の就労支援が重要職務となります。したがって「就労実績」は何よりも大切な事業実績の指標となります。施設が設置されたのが平成11年。その後、約5年間に就労された方は5人。わずか毎年1人の割合でした。

 3年前、つきやま先生は、就労支援の仕事をやりたいという希望を私に伝えました。私はそれを承認しました。つきやま先生は、ジョブコーチとして八面六臂の活躍をしてくれました。しかし最初の2年間は、私の勤務する施設からの就労者はわずかでした。ちょうど一年前、私は、先生に伝えました、次の年度に10人の企業就労者をだしてほしい。それが実現しないなら、ジョブコーチの仕事は辞めてほしい、と。

 その結果。今年度9人が企業就労を果たしました。全員最低賃金以上の給料で雇用契約です。(そのうち3人は残念ながら後日解雇されてしまいましたが……)。年1人から10倍近い実績がでました。目標をもてば達成できるんです。つきやま先生が証明してくれました。

 私の勤務する施設の最大の売り(セールスポイント)は、就労実績です。その点で、施設の進むべき道を確信させてくれたのが、つきやま先生の存在でした。

 つぎ。こひ先生は、障害者地域生活支援室(無認可事業です)のコーディネーターです。こひ先生もやはり3年前に、地域生活支援事業の重要性を感じ、この仕事をやりたいという希望を私に伝えてくれました。私はそれを承認しました。その後の3年間、支援室事業そのものは利益を産み出しませんでした。

 しかし、こひ先生は毎月欠かさず「支援室ニュース」を書きました。このニュースがこひ先生と支援室に会員登録した在宅障害者との間の信頼関係を作り続けました。会員登録数もばかになりません(企業秘密です)。

 この信頼のネットワークは、今後の周辺事業の展開を図る上でなくてはならないものです。いまは施設にとっていのちの次に大事な情報といえるでしょう。このネットワークを毎月こつこつと作り上げてくれたのがこひ先生でした。

 そして。私の勤務する施設では、昨年から宅配弁当事業を始めました。当初は厨房の職員さんのがんばりに頼る体制でした。これからの事業拡大には人・モノ・金の投資が重要になります。そこで第一歩としてこの4月から新しい職員体制を敷くこととしました。

 この新しい体制の中で、担当することとなった、こたか先生は、数年前に「調理師」免許を取得していました。このときも免許を取りたいという相談を受けました。私は承認しました。その結果、こたか先生の免許が活かせる状況が生まれたのです。

 ここに紹介した3人の先生は、いずれも今後の施設の進むべき道のキーを握る先生です。でも誰一人として、施設長である私からこの仕事をやってほしいと頼んではいないのです。自ら進んで、やりたい道を選んで、そして実績を残し、施設にとっってなくてはならない人材になってくれたのです。

 職員が、自発的にやりたいと思うこと、これは100%正しい道なのだと、お話ではなく、目の前の事実として私に示してくれています。

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2005年12月 3日 (土)

ともに働きたい方を

 本日12月3日、幕張メッセで「福祉のしごと就職フェア」が開催されています。私の勤務する施設でもブース参加しています。他のブースを見渡すと施設の責任者の方が対応されています。職員採用に関わることなので、権限をお持ちの方がブースに座るのが当然だからでしょう。数年前に同じフェアに参加したときは私もブースに座りました。

 しかし今回はちょっと違うのです。施設の職員さん(授産事業の課長さん4名)に座っていただいています。施設の責任者が「施設の職員として採用したい方」を探すのではなく、施設の職員さんが「ともに働きたい方」を探すことにしたからです。

 現在14時過ぎで20名を越える方の面談が済みました。この方々の中から面接希望を持たれ今後施設宛に電話をかけてくださる方は何人いるのでしょうか。楽しみです。

 この会場において面談をされた方は、施設の責任者ではなく、働く先輩たちと話をすることができたことで「仕事(一般的な意味合いではなく、私の勤務する施設での仕事)」に対するイメージをより強く持ってくださったに違いないと思います。

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