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2006年2月23日 (木)

体験しないと分からないこと

 私の勤務する施設の職員研修旅行が先月ありまして、GUAMに行ってきました。そこでセスナの体験操縦に挑戦しました。マイクロソフト社のフライトシミュレーターを多少かじったことがあるので、計器類の見方とかは分かりましたが、なんといっても生まれて初めての操縦です。セスナなどの小型飛行機に乗るのも初めてのことです。

 ペダルを使ってのタキシング(地上走行)がまず、なかなか思うようにできませんでした。まっすぐ走らせること、これがなかなか難しい。それからパソコンを使ってのシミュレーターでは「トリム」の感覚が分からなかったのですが、実機でトリムを入れると操縦桿が急に軽くなってトリムの意味がよく分かりました。トリムを使えば上昇下降が楽にできる。実際に操縦してみないとこの感覚は分からないことでした。

 低速飛行やストールの練習もさせてもらえたのですが、ストールは正に「絶叫マシン」ですね。パソコンのシミュレーターでは分からない激しい動きは本当に実機ならのものでした。機の姿勢の回復はたぶんに隣のインストラクターさんがしてくれました。自分で操縦桿を引いた記憶がないからです。

 3000フィート以上なら地上から吹き上げる風の影響があまりないのに、2000フィートより降下すると風の影響が強くなるとか……こういうこともパソコンでは感じられないことです。

 そういえば、以前レーシングカートに乗っていたときも、ゲームセンターにあるレースのゲーム機とはまったく違って横Gに耐える体力がとても重要だと感じたことを思い出しました。車のレースはハンドルさばきなんかじゃなくて、体を支える腹筋とかの筋力がレースの最初から最後までもつかどうかが大切なんです。腹筋がないと「息を止めたまま」力を入れ続けることになり、真夏は特に息を止めながら走っていると体内の酸素が少なくなって脳の動きが鈍くなり、車のコントロールが結局雑になる。F1のドライバーが2時間近くも走り続けるなんで化け物だなあ、とわずか10分くらいのカートレースでばてていた私はため息をつきながら思ったものでした。

 セスナの操縦も、風の影響を受けながら機の姿勢を整えることに夢中になっていていつの間にか耳が痛くなっている、などという感覚は本当に体験してみなければ分からないことでした。

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高くても買いたいもの

障害者自立支援法が4月から施行されるにあたり、報酬単価や設置基準や人員配置基準などが少しずつ明らかになりつつあります。この法律では利用者負担(定率負担・1割負担)が規定されているので4月からの具体的な負担額の算定手続きの準備が始まっています。正式な厚生労働省からの通知は3月初めに予定されている全国主幹課長会議を経てなされます。この時期は事業者団体とのヒヤリング等が行われ、報酬額や加算制度などをめぐり議論がなされています。

 支援費制度においても利用者負担はありましたが、利用者や保護者の所得に応じて負担額が決まっていたため、サービス量や障害程度区分(支援費単価の根拠となります)により負担額が変わるということはなかったのです。だから必要に応じて(一定の金銭負担は生じますが)サービスを受けられましたし、事業者としてもサービスを受けることを勧めることができました。

 ところが自立支援法においては、サービスを受ければ受けるほど負担が増します。月額上限額が定められてはいますが、このアッパーリミットにかからない方にとっては、サービス量やその金額が増えれば増えるほど負担が増す、という感覚はぬぐえません。アッパーリミットに達しない方の法が多いようですから、なおさらです。

 このことは事業者と顧客(サービスを利用する障害者)の利害関係を生じさせることとなります。障害者自立支援法がもつ「とても困ったしくみ」といえるでしょう。

 支援費制度においては、障害者の方に対して、必要な支援は遠慮なく受けてください(それによって負担が変わることはないのですから)と言えましたが、今後はこうは言えないようです。

 障害者ご本人、ご家族にとっても金銭負担を考慮してサービスを受けること(サービス購入)を控えようとする場面が増えることになるでしょう。

 事業者にとって4月からの報酬単価は従来に水準より下がることは経営上苦しくなるので、いろいろな手だてで報酬単価水準を維持したいと願うところですが、お客様にとっては、報酬単価(すなわち利用料金)は安いにこしたことはないのです。

 だから事業者にとって必要なことは、「たとえ高くても欲しい」とお客様が思うようなサービスを提供することとなります。現場で提供している「サービス」そのものの付加価値を高めるには何が必要か、という観点での取り組みが急務です。

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